進路激励会

公開日 2025年09月12日(Fri)

いよいよ来週16日から就職試験が始まります。そこで,採用内定や上級学校の入学試験の合格を祈念し,エールを送り激励する会を本日行いました。

3年生には進路実現に向けて決意を新たにし,これまでの練習や勉強の成果を発揮できるよう願っています。

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校長 激励のことば (通じ合うもの)

 皆さん,おはようございます。

 2学期もスタートして2週間が経ちますが,順調にスタートできているでしょうか。

 本日は,3年生の進路激励会ということで,3年生と1,2年生に集まってもらいました。

 今年,本校に対する求人件数は,昨年度と比べて,一部の上場企業も併せて更に増えていると聞いています。これは,以前もお話ししたように,溶接競技県代表,ロボット競技全国大会出場といった「技術の隼工」などの校内外での活躍と,卒業生の会社における信頼度の高さが反映された,隼工ブランドによるものと思われます。

 今年も例年どおり3年生は,7割が就職,3割が進学を希望しています。この夏,就職希望・進学希望の3年生が,先生方のご指導とご協力の下,夏休みも返上して一生懸命に対策を取り組んでいました。

 1,2年生の皆さんも,先週や昨日の進路事前学習会で,3年生の普段見ることのない,真剣な受け答えの様子を見て,一年後,二年後,自分もこの様にお話しすることができるようになるかなど,感じることも大いにあったのではないでしょうか。

3年生にとって,来年度の春に入社するための,各社が実施する就職試験は,9月16日からと,いよいよ日が迫っています。

また,来春の大学・短大・専門校等,上級学校へ進学するための入学試験も,順次行われます。

私は,3年生が,これらの試験に合格し,自分の特性を十分に発揮して,輝かしい人生をスタートして欲しいと,心から願っています。

さて,試験を迎えるにあたって,筆記試験で知識や考え方など,学力を発揮することはもちろんですが,そこで必ずといっていいほど実施されるのは,面接です。

面接は,人が人と一緒に働く,「この人と一緒に働きたい」と,勤務においては家族と過ごす時間よりも長く空間を共に過ごす,その人の「人柄を知るため」に大切な機会です。

そこで3年生には,受験前の再確認として,1,2年生には普段の生活における今後のヒントとして聴いてください。

面接では,なぜ受験することとなったのか,その動機を必ず聴かれることとなりますが,その時に「ごく一般的に」「どこの会社でも通用するような」,「当たり障りのない」「もっともな」ことを,「気持ちの入っていない」「覚えてきたことをそのまま言う」といった言動を行ったところで,「この方と,ぜひ一緒に働きたい」と,相手の気持ちは動くでしょうか。

先日の始業式でもお話ししましたが,critical thinking(クリティカルシンキング:批判的思考)で,面接官の立場となり「視点を変えて」考えてみましょう。

集団面接では,皆さんからみても「高校生活を充実したと思われる元気な声で,溌剌とした5名の受検生」の中から,選考先が「あなたを合格としたい。」「何故なら,あなたは,高校生活が充実しており,元気な声で溌剌としていたから」と,抽象的な言葉で言われて,一瞬合格に喜んでも,本当に「自分のことを理解してくれた」と,疑いなく確信が持てるでしょうか。

それよりも具体的にあなただけが持つエピソードに対して「頑張って,その過程の中で苦労したこと」,「挫折しかかったが,皆と協力して乗り越え達成したこと」などから,「気づき」や「学び」を進路先でも「活かしていきたい」としたその想いを,受験先がくみ取ってもらえたことが分かれば,本当に自分と受験先の心が通じ合ったと喜び合える関係,信頼が持てる心境に達するのではないでしょうか。

このことは,人と人がお付き合いを始める上でも「通じ合うもの」が大切なことと考えます。

求める人物像を掲げている「企業」や,アドミッションポリシーを掲げる「学校」も,皆さんを受け入れたいとしたときの人柄であり,「通じ合うもの」が,感じ取れるかです。

以上のことから,皆さんには,普段から相手に想いを伝える時に,「より具体的に言葉をつむぐことが,できているか」を,自分に問いを立ててみることを勧めます。

最後になりますが,ここにいる生徒全員の皆さんは,やがては私たち大人と共に協働して,共存・共栄する社会の一員として活躍する日がやってきます。

人の願いや想いを推察し,それに応えることへの喜びを知る隼工の生徒が,スムーズに社会に順応していくことで,一人一人の生徒の皆さんが,社会生活に喜びを感じ取れるよう職員・保護者と共に伴走したいと考えています。

まずは3年生諸君の普段の想いが,進路先に十二分に伝わることを祈念して,進路激励会,「激励のことば」といたします。 頑張ってください。心から応援いたします。